有馬 正人Arima Masato

看護部 訪問リハビリテーション 課長 作業療法士
勤続9年目

コミュニケーション力と応用力が必要な仕事

作業療法士として訪問リハビリテーションに従事しています。多くの方は病院で脳疾患などの治療後、体を起こすといった基本的な動作や歩行訓練等、自宅に帰るためのリハビリをしてから退院します。でも、マヒや高次脳機能障害があると、動作の手順がわからなくなったり、筋力が落ちて玄関の上り下りができなくなるなど生活上の課題が生じてきます。そこで訪問リハビリでは動作を変えたり、補助器具を取り入れるなどのご提案をしています。ご利用者さまは高齢の方だけでなく、医療的ケアが必要な小児の場合もありますが、いずれにせよ、病院と違ってご家族のご意向が反映されやすい在宅ケアにおいては、まずはご家族の要望をしっかりと受け止めてからご提案する、つまり調整力が求められると思います。

ご利用者さまも様々、
スタッフも様々なタイプがいていい

前職はシステムエンジニアでしたが、祖父を担当していた作業療法士が陶芸を用いた機能回復を行っていたのを見て興味を抱き、この世界に飛び込みました。学校で学び、実習もあったので現場のイメージはしていましたが、もちろん不安はありました。実際に在宅ケアに出向いてみたら、病院と在宅とでは対応のしかたが異なるので、学んだことが通用しなくて最初は戸惑いましたね。でも、ご利用者さまが自分でご飯が作れるようになったり、お風呂に入れるようになると、嬉しそうな表情を見せてくださるので、私まで嬉しくなります。在宅のリハビリとは、単なる筋力や機能回復ではなく、その方が目指す生活に向かって行うものです。だからこそ生活歴の聞き取りも必要ですし、様々なご利用者さまに対してスタッフも様々なタイプがいたほうがいいと思います。

コミュニケーションが働きやすい環境を作る

北斗会はリハビリスタッフや看護師さんも皆明るくて働きやすい環境です。大切にしているのはコミュニケーションですね。リハビリスタッフとは毎週カンファレンスで事例検討もしていますが、ケアマネさんや看護師、ヘルパーさんなど多職種の方々の役割も理解した上での連携が必要です。仲間のありがたさを痛感したのは、国の介護制度の変更を背景に新しい部署の立ち上げに奔走した時です。医事課に対して新部署の必要性を説明したり、説明資料づくりをするなど、みな当事者意識をもって協力してくれました。今まで自分は恵まれていましたが、今度は自分がスタッフの働きやすい環境を整えていく番です。そして、北斗会としては職種に関わらず、地域に出向いて貢献していきたいと思いますね。